after glow
編集後記07










「取材記事を読んでいるようだ」
 先月号のテルマを見て、ある人がそんな感想を寄せてくれました。その人はこうも言っていました。
「初期のテルマでは、会ったこともない人なのに、その人の笑い声やため息、その土地の気温や匂いまでもが伝わってくる気がした」
 でも、5、6号にはそれが感じられなかった、と。まったくもって、言葉もありませんでした。
この本を作り始めた頃、書くのも撮るのも組むことも、どの作業においてもワクワクしていて、ああ一刻も早く見てほしい、どうよ、オレってどうなのよ!? 状態で、いろんなものが内から噴き出していましたが、実はここ数カ月、それが欠如していたように思うのです。
 早く作らなくちゃなぁ、何書くかなぁ、今月はあまりネタがないなぁ……。
 こんなテンションでは、日々やっている編集業務と何ら変わりありません。やる意味ナッシン!
 何がいけないんだろう、一体どこでズレ始めたんだろうと、しばらくは色々と考えていたのですが、どうもよくわからないので、とりあえず今一度、好きにやりたいこと、おもしろいこと、書きたいこと、伝えたいことを、のべつまくなしにさらけ出してみることにしました。
 そんなわけで、「JOBs 愛すべきワーカホリック」はひとまず休載します。ものすごく正直な告白をすると、他人をフィーチャーすることに若干飽きてきている感もあり……自分自身をもっとフィーチャーしたいのかも。

(2003年7月1日発行「TALEMARKET vol.7」編集後記より)




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